Hurly-Burly 【完】


でもね、あたしあの日から蕁麻疹とか出て

すごいみんなを恨んだ。

関わりたくないとも思ったのは確かで、

いつからだろうね?

「相沢と村田は他のセンコーとは違った。」

ユウヤはプリントを机に置くとあたしに

手を差し伸ばしてくれる。

あたしはそれを迷うことなく掴む。

ユウヤがそんなあたしを見て笑う。

「おめぇーも違ったよな~。」

伊織君、言ったではないか。

あたしは普通の女子とか分からない。

「正直なこと言っていい?」

ちぃー君は窓を見上げる。

「いい」

それは許可みたいだった。

「みんなにプリント届けたはいいけど、

焦ったのも確かであたし他人に関わると

蕁麻疹出るっていうか・・だからね、帰った

後に2日間寝込んだの。だから、恨んだし

もう2度と会うものかって完全なる否定を

したんだよ?」

そんなあたしに懐いたのは何故だ。

「蕁麻疹って大丈夫?」

馨君はそういうところ心配してくれなくても。

「へーきだよ、おかげで今は全然ない。」

治ったのかもしれないぞ。

「良かった。」

ねっ、そういうことを心配してくれる馨君や、

あたしの妄想を全力で止めてくる3馬鹿トリオ

それに可愛く抱きついてくるナル君、涼しげ

に照れ隠しする京様、それからいつもボケッと

してるちぃー君。

関わりもたなきゃ、気付かないよ。

「それでね、思ったの。

みんなのこと全然知らなかったなって、

よくよく考えると謎に包まれたクラス

メイトだったわと気付いたわけだ。」

他人に興味なんてなかったんだよ。

どうして、そう思うのかだって分かんないの。

ただ、あたしは知りたいとそう思った。