そう言えば、知らないことが多すぎた。
考えて見れば謎が多くて考えると寝付けなく
なる最近を思い出す。
「実は言うとさ、高校は行くつもりなかったから
一年遅れで入ったんだけどね。一年の時はあまり
にもサボったせいか一年で留年っていう・・・」
馨君の言葉にビックリして椅子から尻もちついて
転げ落ちた。
う、嘘でしょう!?
だ、だって、何でさ!!
「じゃ、じゃあ、みんなあたしより2歳も
年上ってこと?」
2歳も年上だったらそれぐらい落ち着いてて
も可笑しくないわ。
「そうなるね。」
馨君!!
「敬語使った方がいい?
あたし、人生の先輩になんてことを!!」
気付かなかったよそれは。
そういえば、そうだよね。
入学式に出てもなかった。
この学校では上級生にさえ上回る権力を
持ってるとか誰かが言ってた。
「そんなの要らないよ。
やっぱり日和ちゃんは知らなかったんだね。
この学校の子は大体それを知ってる。
先生も大抵煙たがってね。
校長は良いヤツでしょ?」
うん、すごく優しい人だと思うよ。
「校長のおかげで通えるようなものでさ、
でも顔を潰すように入学式騒ぎを起こして
やっぱり学校は無理だと思ってた。
はっきり言って楽しくもなくて周りの
反応にも嫌気がさしてたのかもしれないね。」
そっか、だからあの日のみんなはどこか
諦めた表情をしていたのね。
「おめぇーが来て世界が360°変わった。」
それはあたしだって一緒だよ。
入学式の時点でまさか自分がこんなに
他人と関わり強くなるなんて思いもしなかった。

