伊織君がケータイを畳む。
「そうなのねぇ~、俺たちは悪党だ。
おめーのような真面目ちゃんが付き合って
いけるような相手じゃないってことだ。」
真面目真面目って!!
あたしが良い子ちゃんみたいに言って、
悪い子ではないと思ってるけど。
悪党が何だって言うのよ。
そんなの最初から分かってたっつうの!!
流血事件とかそういうの充血事件じゃないって
馬鹿じゃないんだから知ってるよ。
「それがどうした?
あたしがそんなんで引くと思うな。
最初から知ってて仲良くなったんだから
いきなり引くとかそういうのはやめろ!!
そんな作戦に出てもめげません。」
サユ、あたしがもし間違ってても笑ってね。
「おめぇ・・・」
伊織君が言葉を失う。
「暴走族だって言ってたよね。
あたしその日家に帰ってすぐに辞書で調べて
見たの。オートバイや自動車を乗り回し、
危険な走行や騒音で人々に迷惑をかける者の集団。
みんな、4月に誕生日があったの?
バイクって16歳じゃないと無免ですよね!!」
その日は確実に寝不足だった。
「暴走族も知らねぇのかよっ。」
あまり無縁の世界ですからね。
「誕生日って・・・そう言えば言ってなかったね。」
馨君は口元を隠して笑う。
「うん?」
何がそんなに可笑しいのだ?
「俺たちは日和ちゃんより年上だよ。」
ぶっー!!
「はい?」
リピートアフタミー。
「えっと、そこまで言ってなかったよね。
どこから説明しようかな?」
馨君、そんな落ち着いた感じだけど・・・
どういうことですか?

