そうか。

最近高校入学したと思ったらそうだね。

「他にも道はあるんですよ?」

大和さんはたまにこうやって揺るがすことを言う。

「手っ取り早く黙らせるにはこれが一番

の得策なの。あたしだけで済むなら話が

早いことでいいじゃない。」

きっと、守って見せるから。

「どこまでも着いて行きますよ。

私は貴女の意志を尊重します。」

いつでも味方になってくれるんだから、

揺るぎそうになっちゃうじゃないか。

「これでいいと思う?」

それでも決して答えはくれない。

「貴女が決めたことが正しいです。

私は貴女のお決めになったことに

従うまでですよ。」

そう言われると自信を無くす。

兄ちゃんにも父ちゃんにも嫌われる

かもしれないからな。

もしかしたら、間違ってること

かもしれない。

あたしのやってることは逆に

傷つけちゃうようなことかもしんない。

父さん、泣き虫だからな。

わんわん泣いちゃいそうだな。

夕飯は大和さんが華麗に振舞って

くれてご馳走になった。

ほっぺたが落ちるほど美味しくて

感動した。

「7月にお茶会があるそうです。

出席するかは日和様次第と未依様には

伺っております。どうなさいますか?」

そうか、時期的にありそうだものね。

「出た方がいいと思う?」

着物を着てお茶をたてるのか。

着物さえなければね。

お茶をたてるのも飲むのも好きだけど、

出来るだけ避けてきたからな。