待ち遠しかった週末も駆け足のようにやってきた。
昨日どうしてたかもあんまり覚えてない。
この1週間は手つかずのことが多かった。
何せ、いっぱい話をしたかったからだ。
何から話そうかとうずうずしていた。
1週間、早く過ぎればいいのにと思った。
「お久しぶりですね。」
スーツ姿に黒縁眼鏡が似合う待ちに待った人。
「大和さんっ!!」
すごく会いたかったよ。
どれだけ、この日が来ることを待ってたことか。
「すみません、お待たせしてしまいました
でしょうか?」
首を横に振って大和さんに抱きついた。
「勝手に待ってました。」
大和さんの手を引いてお家に招き入れる。
「どうですか?最近はあまり愚痴の
電話がなかったようですが?」
大和さんは意地悪だったりもする。
ホント、よく分からない人だ。
優しい癖にこうやって冗談の
言える人だから本音で話し合える。
「うん、すごく充実しているよ。
サユとも仲良く登校してるの。」
それでも、いつも聴き手で優しく
頷く人なんだ。
何一つ欠点が見つからない。
どこもかしこもいいところしか
見つからない。
この人に弱点がある方が違和感を
感じてしまうほどだ。
「そうですか、それは何よりも
嬉しいですね。サユリ様もお元気
になされているのですね。」
落ち着く、大和さんが買ってきて
くれたダージリンティーを淹れる。
チーズケーキ上手く焼けて良かった。
昨日はそうだった。
チーズケーキを焼いて早く寝たんだ。