Hurly-Burly 【完】


全てオール100点という驚異のあたしを

褒め称える人が増えた。

この学校にはこれほどの秀才は今まで

居なかったらしい。

校長先生には泣かれるほど感謝された。

「あんたの頭はどうなってんだか。」

サユはそんなあたしをずっと知ってる。

中学でも悪くても95点以下を取ったことは

なくて、いつもサユに呆れられた。

妄想ばっかりのあたしをサユは知ってるからである。

クルミちゃんと彩乃ちゃんにはすごいって

言われて鼻が高くなった。

クラス委員の佐藤君にも褒められて、

天狗になりそうだった。

けどね、不思議で仕方ない。

2位があのちぃー君とは誰も思っても

見なかったと思う。

大差のある結果でも驚きだ。

100点以上の大差があるけど、

勉強をしているところなど見たこともない

ちぃー君の知能が理解出来ないと思った。

3位には馨くんで4位も京様ということで

非情に驚いた。

ありえないと壁に八つ当たりしそうになった。

「ありえん、ありえん、ありえん」

連呼するあたしを余所にサユは小さな

お弁当箱に詰められたおかずを食べる。

お重に入ったあたしのご飯はご飯も

おかずも均等で今日のおかずはなんちゃって

ゴーヤチャンプルでゴーヤなど入ってない。

「ビックリ棚から牡丹餅なんだけど!!」

中庭でいつものように昼食を取りながら、

サユは今日の放課後デートの予定をマコ君

にメールしていた。

「はいはい。」

そして、あたしは適当にあしらわれた。

何て、冷たい女なんだ。

親友の心情を理解してるはずなのに、

超あっさりスルーしてきたとなっては

納得がイカン。