Hurly-Burly 【完】


つまり、高校レベルの知識などすでに持ってる。

授業を受けずともテストに臨めると言うわけだ。

「あっ、そうね。」

因みに、教えるのも上手いとのことだ。

中学の時も馬鹿な田中に付っきりで叩き込んだ。

サユの家庭教師になりつつあるときに、

問題児クルミちゃんが半泣きで縋り付いてきた。

この子はどうも馬鹿丸出しだ。

彩乃ちゃんも加わりみっちり叩き込んでやった。

大体、問題を解けるようになってきた

クルミちゃんと彩乃ちゃんも放課後の

勉強会に参加することになった。

だから、しばらく中間が終わるまでは

図書室で臨時勉強会をすることが決定された。

これはクルミちゃんの勝手な取り付けだけど、

しばらくみんなのところに行かないと言うのも

いいかもしれないと思った。

「では、始めます。」

とりあえず、誰も来なかったからよっちゃん

にしばらく勉強会を開くから行けないとメール

しておいた。

「はーい、ここ分かりません!

日和先生様。」

クルミちゃんはそこそこの馬鹿だった。

彩乃ちゃんはサユと同じで普通レベルだ。

「クルミ、少しトーン下げてよ。」

彩乃ちゃんとクルミちゃんは仲がいいらしい。

あたしとサユみたいに幼馴染らしい。

まったくタイプが違うのでビックリだ。

「はいはいっ、あやっち。」

元気がいいのが取り柄だと思うクルミ

ちゃんに数学を教えるのは苦労した。

10問同じことを繰り返しても全く

理解しないクルミちゃんにイラつき

もしたがそこは決して鉄仮面を外さず

耐え凌いだ。

帰りはクルミちゃんの奢りでたい焼きを

買い食いした。

甘いのは嫌いだからチーズ入りのたい焼き

を頼んだが、すごい絶品だった。