変な夢をみたような気がする。

中学の頃の思い出だ。

「ふぁー」

欠伸をフガフガするあたしをサユが

顔面つるつるで出てきた時はビックリした。

「昨日、パックしてたのよ。」

お肌がぷるんとしてまっせ。

「マコ君のために頑張るのだねっ。」

いつも仲良しの2人を見てるだけで

あたしはすごい幸せ者だった。

マコ君がサユだけにべったりした関係

ではなかった。

サユと付き合っても必ずあたしを遊びに

誘ってくれた。

2人の邪魔をするのは悪い気がして坊主田中と

2人の後を追ったものだ。

「日和はどうなのよ?」

そう言われてもな。

あたしに恋愛など必要ないことだから。

「とくに変わりありませんであります。」

それは過去もこれからも一緒だ。

あたしにはやるべきことがある。

「日和?」

もう決めたことだから今更変えたりしないの。

2人を見て羨ましいと思った中学時代よりも

前に決まったこと。

「さぁー、早くご飯食べに行きまっせ。」

制服を早着替えしてサユの準備を待った。

女の子は準備に時間がかかるとはよく言った

ものであたしはものの数分で終わったのに

大してサユはあたしよりも先に起きてた

はずなのにあたしより遅い。

「日和、待って。」

今日は確か朝からバイキングな日。

モリモリ食べましょう。

お腹はち切れるほど食べましょう。

サユの支度が終わるまで待って、

準備が出来てすぐ食べに行った。

もちろん、お腹に収めるだけ収めたのは

言うまでもない。

「日和、あんた朝からその量なのね・・・」

ティーチャーにまでギョッとした視線を

向けられたのは言うまでもない。