不良さん同士と言えば喧嘩と言ってたし。
ああ、これはドラマの見過ぎかしら?
ちぃー君に右手首を捕まれたままだった。
「いやー、撒くのは結構簡単だったぞ?ゴホッ」
全然、咳込んでるけど?
「どうやら、千治の方に集中攻めだったらしい。
喧嘩しなかったか?」
馨君、それ多分あたしが必死の努力で止めた。
この子、すごい拳握ってた。
そして、ちぃー君が少し照れながらあたしを見た。
えっ、何その反応。
そんな反応期待してなかったし。
「おいおい、何何?
まさか、おめーちぃーを誑かしたのか?」
誤解を招くようなことを言うな!!
超失敬だぞ。
伊織君はニヤニヤ笑う。
「ちょっと、待て。
何だその目は!!
あたしは明日の水族館行けなくなったら
困ったさんになっちゃうからただその・・」
伊織君とちぃー君の何だよ的な
その目がイラっとする。
「言い訳か?」
金髪ライオンお前までそっちに入るな!!
話がややこしくなる。
「ち、違うもんっ!!
決して、無実の罪である。」
何かが仕組まれている気がする。
ちぃー君を横目で睨む。
「なっ」
すごいキラキラ笑ってる。
子犬のような気がしなくもない。
しかも、あたしが無実な罪であること
認めちゃったよ。
それ、いいの?
そんなんでいいって言うの?
「ま、まぁいいや。」
ちぃー君のオレンジブラウンの髪を
撫でながらそんなことを呟いた。

