ナル君がふわりと可愛く笑う。
「ヒヨリンの手冷たい。」
ニコニコのぷりちぃーフェイスに
あたしも心がすっかり落ち着いた。
「実は言うとあの不良が持っていた
UFOで作り上げた狂言なのだが・・・」
焼きそば片手にヤツは幻が見れたのだろうか?
謎に終わるだ。
「おめーの妄想は怖ぇーな。」
そう言わないで貰いたい。
あたしのお陰で助かったではないか。
「そして、男は何かとナイスボディーと
いう言葉に引っかかるとダディが言ってた。」
それを聞いてマミーがダディを引っ叩いた
ところを見たら正直恐ろしくてその後決して
サユ家では口にしてはいけない暗黙のルール
になっていた。
「えっ?」
ギョッとしながら全員の視線を受けて、
「もう一つ案に出てたのは・・・ゴリ」
気まずそうにあたしを見ていたみんなが
和んだ気がしたからそれで良かった。
「ダディというのは実はサユの父で
サユとは血のつながりがないほど
似てないゴリラにナマケモノのような
キュートさが加わり・・・」
「なぁ、それ褒めてるのか貶してるのか?」
慶詩が呆れたような顔であたしを見下ろす。
「褒めてるつもり。ダディはイケメンだよ。
心はとてもハンサムさだよ。」
見た目も随分ハンサムだと思うよ。
見る人によっては。
「・・・それと、訂正。
意外とそうでもない。」
京様、照れ隠しにそっぽを向く。
「意外と?」
そして、京様。
何が言いたかったんでございましょう?
さっぱり理解出来ない思考をかみ砕いた。

