Hurly-Burly 【完】


慶詩の腹にアッパーを繰り出す。

そして、ついでにど突いた。

「いってぇー、怪力女。」

よろけながら睨んでくる。

「黙れこの暴力男。

言葉の暴力であたしのハートを

傷つけやがって!!

許さん、野放しにしておけん。」

掴みかかるあたしをナル君が取り押さえ、

「やめろってーの。」

暴力ライオンをダイナマイトが取り押さえていて、

含み笑いしながら煙草を吸って傍観を決め込んだ

伊織君が笑ってた。

「日和、座って食べなさいよ。

行儀が悪いって言われちゃうよ?」

ハッ。

こんな危行に走ったと知ったら大変ね。

あの悪魔2人に呼び出し食らっちゃう。

「藹々さー。」

スチャッと席に座り直して出されたご飯を

全て胃袋に収めた。

そりゃ、みんなの量に比べれば倍以上は

あったかもしれないが。

ペロリと食べてしまったものだから驚かれ

てもしょうがないと思った。

実は甘党なのか、ちぃー君とナル君が

パフェを頼んだ時は驚いてしまったが、

「っげ、生クリームとか無理。」

ナル君にさくらんぼは貰ったけど、

生クリームを掬われた時はつい言葉に

出してしまった。

「お前、女の癖に甘いもん駄目なのか?」

「普通、目を輝かせるもんじゃねーの?」

あの2人根本的に女を理解してない。

ド金髪とダイナマイトがコンビってのも

ありだがよー。

「みんながみんなそれを喜ぶとはちげーのよ。」

伊織君、さすが女好き。

そして、煙草煙いから!!

あたしが煙いから、やめろ。