Hurly-Burly 【完】


みんな日に日に強くなってるから、

あたしも負けてられないわ。

レベルアップをせねば!!

「じゃあ、そろそろ帰るねっ。」

ちょっと、遅くなっちゃったな。

モモッチとの対戦に熱が入って

しまったようだ。

「じゃ、ひよこのお嬢さん行こうか。」

今日はお前か!!

そのフェロモンを仕舞え。

恐ろしいわ。

モカブラウンの髪がサラリとして、

薄い唇が開く。

「お、お、お」

ぱちりと目を合わせて笑う魔人。

「何、ベットイン希望?」

シネ!!

「驚きの連続!!」

あたしの意味の分からない言葉に

ため息を吐きながらポケットの中

から煙草を取り出した伊織君。

お前、未成年だろうが!!

「釣れないな。

ベットでは甘く囁いてあげるのに。」

死んで詫びろ!!

伊織君は細くて綺麗な指で煙草

を挟んで口から煙を出す。

「肺がんになるよ」

副流煙であたしがな!!

「それが怖くて吸ってられっかよ。」

だからって、堂々と学校で吸うかな?

「なったら、あたし看病に行ってあげるよ!!」

肺がんで苦しむところ見て笑ってやるさね。

あの時、あたしの言うこと聞けばこんな

ことにならなかったのよと言ってやるさ。

「んー、ふう」

相変わらず、どんな仕草でも色気が

ムンムンですわな。

伊織君、今日も女の子とイチャラブ

な夜を過ごすのかね。