4月も半ばに入り桜も散り乱れるこの頃。
物騒な世の中は変わらないが、あたしの
周りはお花畑だった。
「ひーちゃん」
最近、同じクラスで背が高い美人と
ギャルメイクの女の子と友達になった。
委員長と呼ばれたりもするが、この2人
それを壊しに掛かった。
サユの気の強さに匹敵する女の子に
会った気がするんだ。
いや、サユの方が強いがそれぐらい
堂々として爽やかに感じるぐらい。
しかし、美人さんにもギャルにも彼氏
が居るとは世の中春が来て良いな。
あたしは真っ逆さまな冬だけどな!!
お仕事を手伝ってくれる彼女たちに
感謝しながらも決して委員長フェイス
を崩さなかった。
それは何だろう?
彼女たちに見せたくないってわけじゃなく、
いつもの癖ってヤツだ。
傍に、サユも居るからなりきれた。
強烈な友達が出来てそれはそれは
もうビックリするぐらい嬉しかった。
背が高い美人は彩乃ちゃんとで、
ギャル風メイクの大騒ぎさんは
クルミちゃんと言うらしい。
クルミちゃんは彼氏が年上らしく、
隣町に住んでる優等生らしい。
写真見てたまげた。
超不釣り合いで笑っちゃいそうになった。
サユはめちゃくちゃ笑った。
その割、彩乃ちゃんは全然そういう
ノロケ話をしない。
彼氏は居るらしい社会人だってのは
聞いたけど、どうもあまりノロケる
ことが苦手らしい。
昼ご飯はそれでもいつもサユとラブラブ
しながら食べることをやめなかった。
中庭はあまり人が来ないからあたしも
妄想を繰り広げてもそこで昼寝しても
サユが笑ってる日々が続いた。

