Hurly-Burly 【完】


近くの張り紙に変出者出没注意の絵が

張り出されていた。

熊みたいな絵に熊みたいな男でも

出てくるのかと辺りをキョロキョロした。

一人ちゃりんこをかっ飛ばして、

ド金髪と別れてすぐに財布と買い物

袋とチラシを引っ掴み。

物思い自転車を走らせて、

スーパーはなまるに駆け込んだ。

まだ、6時前で急いでひき肉売り場

にダッシュした。

その帰り道もいつも通り自転車を

かっ飛ばした。

ほら、見ろ。

あたしなど誰も襲うわけないのだ。

こんなチビに誰も好き好んで襲う

やからなどものすごいもの好きと

しか思えない。

たはっ。

さて、今日は餃子を作るぞ。

餃子の皮も買ったし、

明日のお弁当にも入れてやろう。

餃子たくさんたべよう。

もりもり食べよう。

そしたら、大きくなれるよね。

牛乳も買った。

納豆もお味噌汁の具の大根と

油あげも買った。

さぁ、ジョセフィーヌの

夕飯も買ってやったさ。

喜んでくれるよね。

最近、あの子これが大好きで

毎日強請るんだから。

美味しいもの食べて欲しいから

いつもたくさんあげちゃけど、

週末は散歩に連れて行かないと。

おデブさんになっちゃうぞ。

甘やかしてばっかりじゃ居られないな。

父ちゃんは甘やかしてばっかりだから

ジョセフィーヌ父ちゃんにだけは男でも

懐いてるし。