Hurly-Burly 【完】


それからもゲームをやりまくった。

しかし、時間はあっという間だった。

「っげ、もうこんな時間!!

イカン、今日はスーパはなまるで

ひき肉の安売りがあるのよさ。」

コントローラを投げ捨てて、

鞄をキョロキョロ探す。

「お、帰るか?」

ド金髪があたしの鞄をチラチラ見せる。

「か、返せ」

あたしは鞄に手を伸ばす。

「やなこった。」

小学生男子の苛めみたいにあたしの

鞄をあたしから遠ざける。

せ、背が高すぎる。

「あたしの戦場が待っているのだ。」

今から主婦の戦いがあるのだ。

これは食卓のための戦だ。

「だったら、早く着いて来い。」

鞄をブラブラ持って部屋を出る

ド金髪を追った。

「あ、えっと、また明日です。」

そう言い残して走った。

アイツは俊足なのか?

キョロキョロ探しながら、

下駄箱まで行くと退屈そうに

ヤンキー座りするド金髪と目があった。

「お主、早すぎるでござる。」

息を整えながら上履きから

スニーカーに履き替える。

サユにはローファーを履きなさい

と言われたけどしっくり来なくて

スニーカーにしてる。

「チビがおせぇんだろ。」

そう言いながら、鞄を投げつけて

きやがった。

何だよ、お前は持ってくれねぇのか?

馨君は昨日自転車を持ってくれた

というのにお前は紳士の欠片もないさ。

そうさ、単純脳細胞め!!