Memory's Piece


イラっとした。火に油第二弾だ。

・・・耳の穴かっぽじって聞きやがれ。


「気安く・・・・・・・触・れ・る・なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」


心の中だけではない大絶叫と同時に、力いっぱい頼兎を突き飛ばす。

結構力を込めたつもりだったけど、何故か予想以上に抵抗感もなく頼兎は吹っ飛んでいく。

あれか、安心しきっていたのか。お前。

妖猫のミケと恐れられるボクに抱きついておいて何も抵抗されないと思っていたのか。

しかも、今もフラッシュバックに怯えているこのボクに。

頼兎は自販機に頭からまっすぐ直撃して派手な音を上げて激突した。
あ、悪いことしたかな。なんて一瞬思ったのは、頼兎相手にではなく自動販売機に対してだ。

壊れていないことを祈るばかりである。


「い・・・・・・てぇえ」


あんなに派手に激突したくせに、頼兎は傷一つなく頭を摩る程度だ。

これで自動販売機が壊れて営業不能になっていたら頼兎に弁償させたろなんて思ったのは当たり前の事。

非難がましくボクを睨んでくる頼兎にフンッと聞えよがしに鳴らしてやると、桃亜姉が苦笑した。


「みーちゃんは男の人に触られるのが苦手なのよ。」

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