フォーレの「夢のあとに」。 流れるような旋律が、二人を包み込んだ。 重厚かつ甘美なチェロの響き。 その中に秘められた、胸を締め付けられるような切なさ。 幸一は、言葉も失い、ただ立ち尽くしていた。 体に鳥肌が立つのを感じた。 「驚いた・・・」 そのとき、突然音が止んだ。