日記はそこで終わっていた。

続きは、私でもわかる。

読み終えたとき、

私は、

涙を浮かべていた。

誰かにそばにいて欲しくて仕方が無かった。

ずっと、ずっと抱えてたのかな?



私への思い。

そして、楓さんの事。


一生懸命だったんだ。

ずっとずっと思っててくれたんだよね。

ゴメンネ…桃乃木。

気がついてあげられなくて。


全て読み終わり、

彼の日記帳を静かに閉じた。

『Cherry'sDiary』

と書かれたロゴを

まるで彼のほほに触れるかのようにそっと

撫でた。


お母さんと、

好きな人への大切な思い。


「…読んじゃった。」
 

愛している。


けれども

迷っている。

そんな未熟で

不完全な心を

こめた日記帳。

私…

私は、幸せ者だったんだね。

桃乃木。