のどに小さな痛みを感じ

目を覚ました。

夢を見てた。

嫌な夢だ。

本当に嫌な夢。


こんな夢を見るのは
 
 
久しぶり。


ついさっきまで見ていたのに


あの男の顔を思い出そうと思っても


全然、顔が浮かばない。


思い出したくもないけど。


夢の男は誰なんだろう?


それにしても、夢でよかった。


コウスケが無事で本当に。


寝ぼけた頭で時計を見ると

針は真夜中の2時を指していた。


「まだ、こんな時間。」


そう言うと私は

時計をベットの横に置いた。

もう一眠りしよう。

それにしても最悪だ。

のどが痛いなんて。

こんな夢を見た日は決まって

朝熱を出していることが多い。


今日

目が覚めたら

風邪をひいているだろう。

いつも、そうだから。


たぶん、

いや、絶対に

桃乃木にうつされた。


桃乃木め。


明日は、

楽しみにしていたコウスケとのデートなのに。

…ホントに風邪ひいたら

今度、訴えてやる。