あれ?ヒカリ、ヒカリは? 
 
 
「ヒカリは?」
 
 
「あっち。」
 
 
桃乃木は親指を指を

トイレの方に指すそぶりを見せた。

この様子、ヒカリに聞かれたかなぁ?
 
 
ヒカリが出てくると

私たちはそろそろ帰ることにした。
 
 
「じゃ、そろそろ帰るね!」
 
 
「え?あぁ…。」
 
 
 
部屋を出ようとしたとき

玄関で桃乃木が見送った。
 
 
「桃乃木君、寝てなくていいの?」
 
 
「大丈夫だよ。…なぁ。」
 
 
「ん?」
 
 
後ろを振り返ると桃乃木と目が合った。
 
 
 

 
 
 
 
「…見舞い、ありがと。」






 
「いいよ♪」

と、ヒカリ。


「俺さ、頑張るわ。」


「何を大げさな。風邪ぐらいで」


「風邪もそうだけど、いろいろな。」


「わかったわかった、じゃあね!桃乃木」

そう言い、残し私達は桃乃木の家を後にした。