由紀音「天界の神殿………懐かしいわね。」

真紀「そうね………」


白守「変わって無いからな。」


五人は、神殿の広間を見渡した。


昔と何も変わっていない――――


と、思ったのも束の間。

向こうから、人影が走ってくる。


莢「零藍様、紗理奈様、あの方は………」

こちらに、走って来ている人影は――綾香だ。

真紀「……真田さんね。」

真紀が、綾香の名字を口にする。

由紀音「どうして、此処にいるの?」


誰も、私の疑問に答えない。



綾香「もう、探したんだから。」

綾香が、私達のところに走って来て言った。


真紀「……今すぐ、本名と無関連の呼び名を決めて。」

綾香「えっ?今まで通り、あ――」

由紀音「シッ!此処では、本名は使わなで。」

私は、自分の名前を言おうとした綾香を黙らせる。

由紀音「私達の名前も、呼ばないで。此処では、本名は使わないから。」

綾香「えっ?じゃあ、私は舞にする。」

綾香が、戸惑いながら答えた。


由紀音「わかったわ。私は、零藍。」

真紀「私は、紗理奈。」

白雷「私は、銀天。」

白守「私は、黒天。」

莢「私は、ヤモリ。」


私達は、綾香に自分の呼び名を教える。


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