その日――白雷の封印を解いた日――の夜、冬夜が寝てから、私と白守、莢はリビングに集まっていた。


綾香と真紀、白雷もいる。



由紀音「単刀直入に、白雷はどうして封印されたの?」

白雷「……いきなり、邪神どもが襲い掛かって来た。」

莢「……邪神が……あいつらは単独で行動する筈では?」

莢が、眉を寄せながら言った。

真紀「もし、邪神が集団を作ったとしたら大変だわ。」


由紀音「……元々、日本の邪神は組織的に行動する習慣を持たない筈……」

白守「そうだな。組織的に行動する習慣を持つのは、西洋の邪神だ。」



現在、リビングは家族や友人の話し合いと言う雰囲気ではなかった。

神々の会議………そう言うのが一番正解に近いだろう。それ故にか、綾香は一言も発する事が出来なかった。


由紀音「白守の言う通りだわ。だけど、私は長い間天界に行っていない。変わっていても、不思議は無いわ。」

真紀「……でも、そう簡単に天界が変わるかしら?」

真紀が、眉を寄せながら言った。

真紀「それに、天界が変わらなくとも、魔界が変わったかもしれない。」

莢「それを確かめる術は……無いわね。」



綾香「………白守達なら、魔界に行けるんじゃ………」

綾香が、ためらいがちに言った。



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