明るいうちから眠っていたから、部屋の電気はついていない
多分そのうち諦めるだろうなと思いながら、私は足音を立てないようにして玄関までいった
ドアの真ん中にある覗き穴を背伸びしながらソーッと覗いた
「………っ!」
ドアを挟んで目の前に立つその人物に驚きのあまり声が出そうになった
(……パパ!)
何で?ここに?
バレた?
そこには約一ヶ月半ぶりに見る自分の父親の姿があった
一人きりで来た様でキョロキョロと回りを見渡す
その姿からは疲れがにじみ出ていて少し痩せてるように思えた
口を両手で押さえ一言も発してないけれど、頭の中がザワザワと波打つ


