するとたろうが私の頭を

自分のほうに引き寄せた。

私が身を委ねると

たろうの膝に寝転ぶ体勢になった。

膝枕をしてくれて

「近くなったら起こすから

寝とけ」

たろうに言われたけれど

眠れなくてたろうを下から見上げる。

「何やねん!

あんまり見んなや」

照れるたろうが可愛くて

ずっと見ていた。

ふと起き上がって窓から外の景色を見ると

もう私の地元が近づいていた。

2日間一緒に居たから

離れるのが寂しかった。

そっとたろうの膝に頭を戻す。