その頃1週間の半分以上

一緒に過ごしていた。

でも太陽が昇る前にたろうは帰る。

会わないと思っていた日に

仕事が終わりたろうから

電話がかかってきた。

「なな~、この辺って花屋ある?」

会社とたろうの家の間に

私の住んでいる地元がある。

「知ってんで~。

何でなん?」

たろうには似合わない花屋を探してる。

理由が気になった。

「いや...

嫁の妹に頼まれたから」

そう答えたたろう。

電話で道を案内しながら

「でも何の花?

祝い事なん?」

私が聞くと

「葬式ちゃうか?

あんまり詳しく聞いてないけど

そんな感じしたわ」

たろうが答えた。