次の日つぐは荷物を持って来てくれた。

つぐは実家に住んでいて

土曜日はいつも泊まりに行っていた。

いつ泊まりに行っても困らないように

つぐの家に私の荷物を

いっぱい置いていた。

袋から溢れ出しそうなくらいの荷物に

少し心が痛んだ。

つぐの家族は3人。

つぐのぱぱとつぐのままとつぐ。

つぐのぱぱは典型的な頑固親父だった。

でも私には優しくしてくれた。

つぐのぱぱは私に色んな話をしてくれた。

何回も同じ話を聞かせてくれる。

「親父の話を嬉しそうに聞くん

ななぐらいや。

俺らは同じ話ばっかで聞き飽きた」

つぐにそんな事言われたっけ。

つぐぱぱの話を何回でも聞けたのは

私も同じ話を何回もしてしまうから。

嬉しい話は特に。