「たろうは何でななの事分かるん?」

私は質問した。

「ななの事いつも見てるもん。

短い間でもおった時間は

ななの事ばっかり考えてたから

お前になんかあったらすぐ分かる」

たろうは答えた。

「たろうはななの

ス-パ-マンやな」

私は本当にすごいと思った。

いつも私を救ってくれる。

海に行ったのは久しぶりだった。

たろうと過ごす時が

懐かしかった。

そして仕事や恋愛

私の悩みを聞いてくれた。

「ななは何でそんなに頑張るん?」

たろうに聞かれたけど

答えられなかった。

「ななも分からへんねん。

まこと一緒におる意味も

仕事頑張ってる意味も…

矛盾してるかもやけど

たろうと一緒におった時は

たろうがおるから仕事頑張れたけど

離れた今何のためにしてるんやろって

思ってきた。

そりゃ自分の為やろうけど

本間に毎日事務所おるんが苦痛や」

私の会社の事務所には事務員が

私を含め2人と上司が居た。

上司と事務員がW不倫をしているため

私の居場所がなかった。

事務所では2人の笑い声が常に聞こえる。

事務員がしたミスは全て上司がかばう。

注意もしないから

何回も同じミスをする。

私はそんな毎日に嫌気がさしていた。