午前中の仕事が終わり

お昼休みに入った。

ご飯を食べる気になれなかった私は

いつもみたいに

たろうの車でお昼寝しようと思った。

でも寝れるわけもなく

車から流れてくる音楽を聴きながら

これからの事を考えていたその時

ガチャ―…

静かに車のドアが開いた。

見るとたろうが車に乗り込もうとしていた。

「なな大丈夫か?」

いつもの優しい声に涙腺が緩む。

「大丈夫やで。

ありがとう。

もうつぐの事忘れるわ」

そう強がった。

なのに…

「ななよく頑張ったな。

しんどかったな」

たろうは頭をなでてくれた。

そんな事されたら涙が止まらないよ。

「たろうちゃん

ティッシュ持ってきて」

そう言って少しの間1人になった。

たろうが居ない間に涙を止めようとしたけど

たろうがなでてくれた頭が

まだ温かくて止めるどころか

もっと溢れてきた。