眠れぬ夜を過ごして

泣き腫らした目を隠すように

メイクを濃くして仕事に向かった。

そして何もなかったように

いつも通り仕事をこなす。

パソコン入力をしている時に

ふと左の薬指に目がいった。

そこには1ヶ月記念の時に

婚約指輪って言って貰った

ダイヤ入りのペアリングが

光っていた。


距離を置くってどういう事なの?

会えないんだよね?

まだ彼女なのかな?

そんな事を考えながら

そっと薬指から指輪を抜き

財布にしまいこんだ。