眠りから覚めたと同時に

この期間限定同棲の

終了時間が迫っていた。

次の日には、たろうの嫁と子供が

田舎から帰って来る。

朝にたろうは嫁と子供を

迎えに行く。

だから一緒に居れるのは

今日までだった。

いつもより少し早めに起きて

帰る用意をする。

化粧を済ませたろうが起きてきた。

「おはよう」

この朝の挨拶も当分の間

おあずけになる。

「おはよう」

私は元気よく言った。

「とりあえずご飯食べに行こか」

たろうが着替えを始めたので

私も着替えた。

そして10日分の重たい荷物を持って

忘れ物がないか確認をして

心の中でありがとうを呟いて

たろうの家をあとにした。