あなたじゃなきゃダメ...


「電話ごめんな」

謝るたろうにうんとだけ返事をした。

それから外の景色を眺めながら

ずっと考えていた。



たろうは一度離婚をしている。

その間に妊娠が分かってやり直した。

子供のため…

だからもう離婚する事はないだろう。

ということは私との未来はない。

じゃあ私はたろうの何?

どうして一緒に居るの?

愛してると言うの?

分からなくなった。

私だけを見てほしい。

帰る場所は私であってほしい

嫁の事を抱いているの?

家ではどんなたろうがいるの?

そんな事を考えながらも

私はたろうを必要としてしまう。