たろうは私の感じる場所を知っている。

そして私が欲しがってもすぐにはくれない。

じれったくて体が熱を増す。

たろうの指先、舌先の動きに

思考は奪われ何も考えられない。

いっその事たろうに溺れて

消えてしまってもいいとさえ思える。

「たろうちゃん…」

声にならない声で愛しい人の名前を呼ぶ。

「なな…たろうって呼べや」

たろうは私に命令した。

「たろう…愛してる」

そう何度も呟いた。

たろうは言葉の変わりに

私の中で果てる。

私はこれをたろうの愛情の1つと

思っていた。

普通に考えたらおかしいよね...

でもこの時の私は愛情だと思っていた。