導きのウサギ

やがて女の子を食い終えた村人達は、残念そうにため息をつきました。

「せっかくお嫁さんになってくれると思ったのに…」

「まあしょうがないな」

「残念だったな」

「でもまあ…ウマかったよ」

口元の血を舐めながら、村人達は満足そうでした。

そう、この村に来た外部の人間は、エサになるか村人になるかの、どちらかしかないんです。

何せ封鎖的な村ですからね。

肉にも飢えていますし、人口も年々減っています。

農業でやっていくにも、限界がありますからねぇ。

閉鎖的なだけに、外部との表立っての接触は持たない。

ただ、ボクの連れて来る人間を、待つだけの存在。

けれどボクはその役目に満足しています。

だって…食い殺された人間の残骸で作られたエサって、とっても美味しいんですもん♪