瀬戸は俺が守ってやると言わんばかりに必要以上に夏希を手を握りしめ歩く.





早くこの場から脱出したほうが夏希の精神のためだと思ったが、夏希の言う、『真っ青な人』が気にかかり、そして怒りの対象でもあった.






夏希には酷だが『真っ青な人』を学校内探し回った.
図書室、理科室、職員室、教室・・・・・・


だが人の姿さえなく、ただただ虚無と血痕が見つかるばかりだった




そして辿り着いたのが、一階渡り廊下トイレ前から角を一つ曲がった所にある少し大きめの錆びた鉄の扉の前.




扉の上のネームプレートには機械的な文字で『小体育館』と記されていた.





当然のごとくネームプレートは真っ赤である