ん?


軽い返事を返した.
だがその声にはどこか思いやるような物が感じとれた.





「・・・トイレ」




そう言いながら、夏希が指差した所――――



廊下の突き当たり左上には、男子トイレ、女子トイレとプレートに書き記されていた.







「・・・ああ・・・・・・行ってきて.俺、出てくるまでここにいるから.」




ニコッと笑いかける瀬戸に僅かな安堵感を感じる.




大急ぎで夏希は女子トイレへと入っていった.