自然と体が操縦席へと動く. 何故だろう―――――― この飛行機、どこかでみたような・・・ そんな気がしてならなかった. 歩みよった半壊した操縦席には、動かない人の形をしたものが一つ. 2つある椅子の内の一つに、浅く腰かけられている. 血まみれの体からは多分もう死んでいることが推測できた. それでもなお相原は近づく. 死体であれ、人間がいたことが嬉しかったから.