≪ピンポーン≫

「やっぱり降ってきちゃった??」

ドアが開いた瞬間に
カワイイ女の子が紳士物の傘を差し出した。

「キミ…誰?」

「えっ!? 夏木じゃない…」

呆然と見つめ合う俺たち。

「ここ、唯の家だよね?
キミは誰? ここで何してるの?」

すると、その子は
「ごめんなさい!!」
そう言うと大慌てで鍵を掛けた。

「ねえ、待って!
もう一度、開けて!」

ここは唯の家だろ?

ドアの向こうからは「ごめんなさい」の声。
彼女はずっと謝っていた。

唯の同居人って
この子なのか??