ルームメイト

奥の席が空いていたので二人で座る。

「日下部と会うのって6年ぶりだよな?」
そう言ってニッコリ微笑む川口くんにドキッとした。

「俺さ~、日下部が私立に行くのはなんとなく分かってたんだけど
もしかしたら…って、ちょっと期待してたんだよな」

「期待?」

「うん。 お前、姉ちゃん達と雰囲気が違うだろ?だから」

「ど、ど~ゆ~意味?」

「あそこの女子校って、お前に向いてない気がしてさ。
もしかしたら俺らが行く公立の中学に一緒に来るんじゃないか、って」

「そっか…」

そう言って笑いながら川口くんは淡々と話した。