ルームメイト

そうこうしてるとお開きの時間になった。
このまま二次会に流れそうな雰囲気。
今から別の店に移動となると…遅くなっちゃうな。

「日下部は行かないの?」と訊ねる川口くん。

「あんまり遅くなっちゃうと親に叱られるから…」

「じゃ、このまま抜けよっか? 俺、送って行ってやるよ」

「えー、いいよ。 一人で帰れるし」

「そう言うなよ。な?」

爽やかなままリードする川口くんに引っ張られて、その場を後にした。

「お茶飲むぐらい、いい?」

「うん」

そして川口くんは私の手を取ると近くのカフェに入って行った。