ルームメイト

間もなくピザが届き、アイツは私をリビングに招いた。


「ピザ、嫌いじゃなかった?」

「うん…」

「好みが分かんねぇから適当に頼んだ。
食べられそうか?」

「うん」

「じゃ、お前コーラね。飲める?」

「うん」

「ビールの方が良ければビールでもいいぞ?」

「はぁ?
私、未成年ですけど――――!!
ってか、アナタも未成年でしょ? 
何考えてんの―――?」

「ま、いいじゃん。
それに…俺、未成年じゃねぇし」

「ど、どーゆー事?」

「んー、俺 一浪してるし。
それに高校時代にアメリカに留学してたから。
ついこないだハタチになったとこ」

「そうなんだ…。
じゃ、私より2つも年上なんだ…じゃない、
2つも年上なんですね?」

「いきなり敬語かよ? 単純なヤツ」

そう言って笑う夏木 唯は意外と男前だった。