ルームメイト

今日は授業に身が入らないや。
私には関係ない事なのに、どうしちゃったんだろう。

学食に行ったついでに生協で賃貸物件をチェック。
今以上の物件ってナカナカないんだなぁ。
間取りが良いと思うと駅から遠かったり
駅に近いと家賃が高いか狭くなる。
思い通りにいかないなぁ。

「蒼ちゃん!」

声のする方向に目を向けると
驚いた表情の涼平くんが立っていた。

「こんなとこで何やってるの?」

「ん―、家探し?」

「誰の?」

「私?」

「なんで疑問形?」

お互いに顔を見合わせて笑ってしまった。

「邪魔者は…去るべきでしょ?」

「蒼ちゃんが邪魔者なの?」

「うん。そうなんだと思う…」

目の前の涼平くんの顔がぼやける。
笑って話すつもりなのに思い通りにいかない。
私…泣いてるんだ。