[唯side]

「起きた? おかえり」

「ただいま。 コレ、ありがと」
そう言って、蒼は俺にタオルケットを返してきた。

「気持ち良さそうに寝てたな(笑)
で、どうだった? 爽やか君とはちゃんと向き合えた?」

「うん。
結局…断ったんだけど。 
ちゃんと断る前に分かってくれたみたいで」

「そっか。 良かったじゃん!
これで涼平の事、真剣に考えてやれるな?」

「う…うん。そのつもり」


良かったな、涼平。
ライバルは消えたぞ。
親友として、俺は喜ぶべきなのに…
何故か手放しで喜べない自分がいる?
そんな気がする。

俺、どうしたんだ?

この気持ち…。
一体、何だ?