ベッドの上で眠る蒼は
どこかのお姫様みたいで
なんだかかわいらしく思えた。

ボンヤリ寝顔を見つめていたら…
目尻からこめかみに
うっすらと辿る線。


涙?


泣きながら眠ったのか?



俺は居た堪れない気持ちで
その線をなぞった。
指で触れても蒼は起きない。

俺がこんなに近くにいるのに
蒼は安心しきって眠っている。




衝動的に
俺は自分の唇を
眠った蒼のそれに重ねていた。