そこまで語ると真琴は、音も立てずに静かにその場に足を崩してすわり込み、いっそう激しさを増し、窓を激しくたたきつける雨を食い入るように見続けた。
…それから何時間ぐらいそのままでいただろうか。真琴がふと気づけば、相変わらずのどんよりとした空ではあったが、雨はすでに止み、それと同時に部屋を見渡すと、その少年の姿も消えていた。
「…帰っちゃったか。そうだよね。こんな話、まともに聞いてくれる人なんて、いないよね…」
そう言って真琴は、携帯電話でカレンダーを確認した。
-本日、六月二十一日-
「…夏至、か。そろそろこの季節も…」
次の日、真琴は例の神社の境内の、賽銭箱横に昨日と同様に座り込んでいた。青空はまだ見えないけれど、すっかり雨はあがってしまっていた。
だが真琴は、梅雨を明けさせてなるものかと、ある物を必死に作っていた。
…それから何時間ぐらいそのままでいただろうか。真琴がふと気づけば、相変わらずのどんよりとした空ではあったが、雨はすでに止み、それと同時に部屋を見渡すと、その少年の姿も消えていた。
「…帰っちゃったか。そうだよね。こんな話、まともに聞いてくれる人なんて、いないよね…」
そう言って真琴は、携帯電話でカレンダーを確認した。
-本日、六月二十一日-
「…夏至、か。そろそろこの季節も…」
次の日、真琴は例の神社の境内の、賽銭箱横に昨日と同様に座り込んでいた。青空はまだ見えないけれど、すっかり雨はあがってしまっていた。
だが真琴は、梅雨を明けさせてなるものかと、ある物を必死に作っていた。


