【短編】私vs国連~大怪獣の足元で~

 私の心配をよそに。

 新聞屋のスクーターは、町を脱出するかのように、スピードをあげ。

 あっという間に、小さくなった。

「ハカセ~~
 俺ら、ガッコ行ってくる~~!」

 国連軍に取り囲まれた時には、半分泣きべそをかいていた子供たちも。

 すっかり調子を取り戻して、笑いながら、私と怪獣に手を振った。

「おお、気をつけて、行って来い!」



 ヴるギゃぁおーーーんっ!



 怪獣も、機嫌良く尻尾を振って、また青空に虹がかかる。



 全て世は、コトもなし。

 三々五々と帰ってゆく、野次馬達の後姿を眺めながら、私は大きなあくびを一つした。

 どうやら、実験は成功したようだ。

 ……さて。

 今度は、どんなテーマで研究を始めようかなぁ?







    <了>

H21.10.19~H21.10.22 am3:21
(書き下ろし)