-塁 side- 「お前やっぱり」 「・・・・・・」 「何しに来たんだよお前」 俺は今、柏木と校舎裏にいる。 こんな状況になっているのは、体育の時間、衝撃的な事が起きたから。 ――――練習中。 「柏木って昔、キャッチャーやってたんだな」 「ああ」 柏木と2人で練習中。 「綾瀬も、投げる力が凄いらしいね。クラスのやつに聞いた」 「まーね」 「とりあえず、どんな球でも投げてきていいよ」 そう言って柏木は、グローブを手にして構えた。 すかしたやつ。 余裕たっぷりなところもアイツに似てる。