彼岸花の咲く頃に

だというのに。

「嫌じゃ嫌じゃ!」

両手を握り拳にして、地団太まで踏んで。

我らがお稲荷様は、困った駄々をこねる。

「腹が減った腹が減った!わらわは稲荷寿司が食いたいのじゃ!」

全く、困った人だ。

俺は頭をガシガシ掻きながら。

「インスタントのきつねうどんなら、すぐに準備できますけど?」

代替案を提示する。

「何?きつね!?」

姫羅木さんの獣耳がピコッと立った。

「はい…湯ぅ入れて5分ほどで食えるよーになる、即席のきつねうどんです…そんな美味いもんでもないですけど…」