けれど二人の体には、殴られたような蹴られたような跡がある。

ちなみに二人を囲んでいるクラスメートの中には、わたしといつも一緒にいるグループのコもいた。

「ルナ…ちゃん。何で…」

グループの中の一人の女の子が、消え入りそうな声で言ってきた。

「忘れ物しちゃってさ。ちょっとそこ、どいてくんない?」

わたしは優等生クンを指さした。

彼は驚きつつも、避けてくれる。

わたしは机の中を覗き込み、目的の物を発見した!

「やった♪ やっぱりここにあった!」

手帳を取り出し、一安心。

「じゃ、お邪魔してゴメンなさいね。わたしは帰るわ」

シュタッと手を上げ、わたしは教室から出た。

もうすぐ下校時刻だ。先生が見回りに来ちゃう。