『…前々から思っていたんだけどね』

「何だ?」

『何でマカって、ミナってコとの態度が違うの?』

家に帰り、ケータイを開くと、ハズミが怪訝そうな顔で言ってきた。

「…ミナにも以前はこういう態度だったさ。だけどちょっとしたトラブルがあってな。それで人格を変えただけ」

『ふぅん…。辛くない?』

「厳しい時はあるがな。それでも自業自得なんだから、しょうがあるまい」

ミナ以外を中々生きている人間と思えなかった時期があった。

そのせいで…私は親友から、自分を消してしまった。

『まっ、そういうこともあるよね』

ハズミが意味ありげに笑った。

…自嘲だな。