そう言ってテーブルに置いていた自分のケータイを指さす。

ちなみに今はたたんでいるので、ハズミの姿は見えない。

「おや、そんなことまで出来るんですか?」

「テレビ電話みたいなもんだからな」

「…今はパソコンででも出来ますよ?」

「ああ、そうなのか」

パソコンは機械さえあれば、何だって出来るんだな。

「でも楽しそうで。案外、このままでも良いと思われているのでは?」

「さてな」

こめかみを指で押さえながら、私は答えを濁した。

キシの意見を、すぐには否定出来なかった。